DVの種類と被害者の特徴

  
弁護士法人デイライト法律事務所 代表弁護士保有資格 / 弁護士・税理士・MBA

DVのイメージ画像DV(ドメスティック・バイオレンス)は家庭内で行われるので、被害者が自分から周りに訴えなければ発見が難しいです。

被害者の中にはDVを受けていると感じていない人もおり、知らずにDV被害者になっている可能性もあります。

DVにも多くの種類があり、被害者も女性だけとは限りません。

男性も同じようにDVを受けているケースがあります。

もしかしてDVかもしれないと感じたら当事務所にご相談ください。

DVとは

DVとは、ドメスティック・バイオレンス(Domestic violence)の略で、家庭内暴力のことを言います。

典型的には、夫から妻への暴力のことです。

しかし、妻から夫への暴力も存在します。

また、親から子供への暴力も、広い意味ではDVに該当します。

 

 

DVの種類

DVと一口に言ってもいろんな種類のものがあります。

ここではDVの種類とそのポイントについてご説明します。

身体的暴力

047205殴る蹴るなど、肉体に直接的に振るわれる暴力のことを身体的暴力と言います。

DVの証拠が形となって残るため、発見される可能性が高いです。

洋服で隠れる部分を殴ったり、跡が残らない程度の暴力にとどめたりと、考えて暴行を加えるケースもあります。

物を投げる、階段から突き落とすなどを行い、事故と言い張る人も中にはいます。

離婚の際にDVの証拠が必要になることがあります。

したがって、身体暴力の場合、必ず負傷部位を写真に撮っておくようにしましょう。

また、けがを負ったら、病院へ行き治療をしてもらいましょう。

打撲程度の軽度の怪我であっても、診断書をとっておくようにしましょう。

 

精神的暴力

言葉の暴力というように、肉体ではなく精神的な嫌がらせや暴言、無視、行動の束縛が挙げられます。

束縛が強すぎると自由に出かけることもできなくなり、ひどい時には軟禁状態になることもあります。

精神的暴力は、証拠が残りにくいので、その有無を巡って、後々争いになると、言った言わないの世界になります。

悩む男性のイメージイラストその場合、裁判所は被害者の主張をなかなか認めてくれません。

したがって、精神的暴力に関しては、ボイスレコーダーで暴言を録音するなどの方法を検討する必要もあります。

もっとも、相手方の会話の無断録音については、その証拠能力について、後々問題となることもあります。

したがって、離婚専門の弁護士にご相談されることをおすすめします。

 

性的暴力

性行為を強要する、暴力的な性行為などです。

子どもができないことを一方的に責めたり、中絶を強要したりすることもあります。

避妊を責めるのは男性から女性に向けられるものだけではなく、女性から男性に向かうこともあります。

性的なDVは他人が最も踏み込みにくい種類のDVです。

そのため対処が遅れるケースが多いです。

また、デリケートな問題であり、なかなか他人には相談しにくいかと思われます。

当事務所には、男性・女性の弁護士が複数在籍しております。

もし、異性に相談しにくいと感じる場合は、相談の予約の際、「同性の弁護士への相談希望」と申しつけてください。

 

経済的暴力

配偶者が家計を管理しており、自分にはお金を渡さないという暴力です。

勝手に自分の貯金を使う、自分名義で借金を作るなども含まれます。

お金を握ることで家庭内に上下関係を生み出し、相手よりも優位な立場になろうとします。

悪いお金のイメージイラストこの経済的暴力は、モラハラ(モラル・ハラスメント)の一種でもあり、比較的に社会的地位のある男性に多く見られます。

単に経済的な締めつけだけではなく、日常的に人格を否定されるような言葉(「無能」「馬鹿」など)を発する傾向にあり、被害者の方の苦しみは計り知れません。

デートDV

デートDVとは、交際中のカップル間のDVをいいます。

DVとは、家庭内暴力のことなので、結婚していないカップルの場合、厳密にはDVとはなりませんが、緊密な関係から生じる暴力である点では共通しているので、広義のDVに該当すると考えられます。

恋人間で、殴る、蹴るなどの身体的暴力があると、デートDVに該当します。

他にも、次のような行為があれば、デートDVに該当する可能性があります。

  • LINE等のSNSで即レスがないと怒る
  • SNSで監視する
  • 別れたら自殺するという
  • プレゼントを強要する
  • アルバイトのお金を要求する
  • 性行為を強要する
  • 友だちの前などで暴言を吐く

 

 

 

DV被害者の特徴

22f077bcc3e1f81304d36441484866c1_s自分がDVの被害者だと気がついていない方もいます。

DV被害者は「相手が起こるのは自分が悪いんだ」という自己否定する人が多いです。

「自分が気をつけていれば」と相手の機嫌を伺い、ビクビクして生活していませんか。

暴言の中に「お前が悪い」ということを言い続けられているとマインドコントロールされてしまいネガティブな思考に陥ってしまいます。

また、暴力を振るわれた後に優しくされるとつい許してしまい離婚に踏み出せない、という方も多くいらっしゃいます。

DV夫に豹変する恐れのある男性の特徴についてはこちらをご覧ください。

 

被害者のチェックポイント

以下のチェックポイントに該当すれば、DV被害者の可能性があります。

DV被害者チェックポイント
  •  加害者から殴る、蹴るなどの暴力を受けたことがある
  •  加害者の顔色をいつもうかがっている
  •  自分が悪いと思ってしまう
  •  命令を断れない
  •  外出して予定の帰宅時間をすぎるとあせる
  •  加害者が間違っていても正すことができない
  •  無力感がある

DVはわかりにくいため、上表のチェックポイントに「何個該当すればDV」という断定はできません。

しかし、複数該当する場合は要注意といえるでしょう。

DV加害者との離婚について、こちらをご覧ください。

 

 

DV防止のために最も大切なこと

DVは、最悪の場合、被害者の生命をも奪いかねない重大な問題です。

この記事を読まれて、もし、ご自身がDV被害かもしれないと思われた方は、まずは加害者との物理的な距離を置くこと、すなわち、別居することが大切です。

DV被害者の多くは、加害者に支配されているため、「別居は無理」「別居すると生活できない」「子供のことが心配」などと考える方が多くいらっしゃいます。

しかし、DV問題の専門家であれば、別居をきめ細やかにサポートしてくれるでしょう。

 

まとめ

弁護士以上、DVの種類と被害者の特徴について解説しましたが、いかがだったでしょうか。

DVには、身体的DVのほかに、様々なものがあり、一見DVではないようなものも多くあります。

また、そのようなDVの方が目に見えないため、立証が難しく、被害の程度も重大である可能性があります。

さらに、DVの一番の問題は、被害者の方に「被害の実感がない場合がある」ということです。

自覚症状がないと、深刻な状況となりかねません。

そのため、この記事を読まれて、少しでもDVの可能性があると感じたら、専門家へのご相談を強くお勧めいたします。

当事務所には、DV問題に注力する弁護士のみで構成される離婚事件チームがあり、DV問題をきめ細やかにサポートしています。

 

離婚ではなく、まずは別居して様子を見たいという方には、別居サポートもご用意しています。

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