コロナ離婚【弁護士がポイントを解説】

執筆者
弁護士 宮崎晃

弁護士法人デイライト法律事務所 代表弁護士

所属 / 福岡県弁護士会・九州北部税理士会 

保有資格 / 弁護士・税理士・MBA

コロナ離婚とは

コロナ離婚とは、新型コロナウィルスの蔓延によって、夫婦が自宅で顔を合わせる時間が多くなったことを起因として離婚に至るケースを言います。

2020年3月ころから、日本において、新型コロナウィルスの感染者数が急速に増加するようになり、4月7日、東京をはじめとする7都府県に緊急事態宣言が発令されました。

その後、緊急事態宣言は全国に広がり、国民は不要不急の外出を自粛するように求められるようになりました。

感染予防のため、他人との接触を極力減らすことは一定の効果があると思われますが、その反面、人々は行動の自由を奪われ、自宅にとどまることを余儀なくされるようになりました。

その結果、夫婦が自宅で顔を合わせる時間が増大し、相手のアラが見えるようになりました。

その結果、夫婦不和が発生し、離婚にまで進む事象が多発しています。

 

 

コロナ離婚の原因

コロナ離婚が発生する原因は以下によるものと考えられます。

長時間同じ空間にいる

緊急事態宣言下において、国民は「不要不急の外出の自粛」を求められるようになりました。

また、これまで通勤していたサラリーマンの一定数は、会社の指示によってリモートワーク(在宅勤務)に切り替わっています。

さらに、在宅勤務になじまない職種については、自宅待機となったり、解雇されるなどで、自宅にいて仕事もない状態が生じています。

このような事情を背景として、夫婦が同じ空間にいる時間がこれまでよりも大幅に増大したことがコロナ離婚の大きな要因と考えられます。

 

不安やストレスを抱えている

悩む主婦夫婦が同じ空間にいたとしても、お互いが幸せであれば問題はありません。

しかし、現在の社会状況は「100年に1度のパンデミック」「リーマンショックを上回る不況」などと呼ばれており、社会は大きく混乱しています。

感染に対する恐怖だけではなく、仕事上の不安、将来への不安などから精神状態が不安定になっている方が大勢いると考えられます。

また、趣味や外出などして気晴らししようとしても、娯楽施設や飲食店の多くが休業している場合、どこにも行けずにストレスが蓄積されていきます。

このような状況においては、相手方の些細な言動を許すことができない、などの問題が見受けられます。

例えば、妻が感染予防を徹底するため一切自宅から出たくない、という場合、一緒に散歩をしたいと思っている夫からすれば不満に思う場合があります。

コロナ離婚では、このような感染予防に対する考え方の不一致が原因となって、離婚に至る場合もあります。

 

給与カットなどで家計の構成が変化している

夫の収入が家計の大部分を占めている場合、離婚すると生活費の不足を懸念し、離婚に踏み出せないというケースもあります。

新型コロナウィルスの影響で企業の業績が悪化し、給与カットや解雇される方も大勢出ています。

このようなケースでは、夫の収入が激減しているため、離婚を思いとどまる理由が消失しています。

 

 

コロナ離婚特有の注意点

コロナ離婚の問題では、通常の離婚問題以上に以下のような注意が必要です。

DV・モラハラの深刻な問題

コロナ離婚では、夫婦が長時間同じ空間にいることから、DV(ドメスティック・ヴァイオレンス)の可能性が高くなります。

また、モラハラは精神的ないやがらせのことをいいますが、こちらも深刻な問題です。

なぜならば、DVと違い、怪我の程度を目で見ることが出来ないため、警察に相談しても取り合ってもらえない可能性があるからです。

 

子供への悪影響を避ける

夫婦喧嘩お子さんがいる家庭では、お子さんも学校が休校になっているため自宅にいると思われます。

子供は長期間学校に行けずに、友達や先生と会えない状況が続くことで、精神的に不安定になっている可能性があります。

そのような状況で、夫婦の不和を目にすると、情緒不安定となり、心身の発育に悪影響を及ぼすることが懸念されます。

 

ストレス状態を継続しない

夫婦関係の不和は平時であっても、とてもつらいものです。

これに加えて、外出の自粛によって行動の自由が制限されると、多大なストレスが懸念されます。

このような状況から一刻も早く抜け出すことが必要です。

 

裁判では離婚が認められない可能性がある

裁判コロナ離婚では、離婚の理由として、夫婦の不和や生活の不一致が主張されるケースが多くなります。

しかし、これらの事情では、離婚が認められない可能性があるため注意が必要です。

離婚が認められる5つの場合については、こちらから御覧ください。

また、裁判では離婚原因についての立証が必要となります。

そのため、離婚原因を満たすための証拠の収集に注意すべきです。

 

 

対策とポイント

ポイント1オンラインを活用した専門家への相談

離婚が認められるか否かは、具体的な状況によって異なります。

そのため離婚専門の弁護士へ相談し、見通しについての助言をもらうことがポイントとなります。

ただ、緊急事態宣言下においては、公共交通機関を使って法律事務所まで移動すると感染リスクがあります。

そのため、LINEなどのオンラインでの相談に対応してくれる事務所が望ましいといえるでしょう。

なお、当事務所ではオンラインによる離婚相談を積極的に進めています。

詳しくはこちらをご覧ください。

 

ポイント2証拠を確保する

仮に裁判となると、離婚原因の主張立証が必要となります。

また、裁判を回避して、協議で解決するためにも、手持ちの武器(証拠)があると心強いです。

そのため夫婦関係が破綻していることの証拠を確保することが重要となります。

どのような証拠が必要となるかは、具体的な状況で異なります。

そのため、専門家に相談し、助言をもらうようにされるとよいでしょう。

 

ポイント3別居を検討する

別居離婚は時間がかかる場合が多いです。

そのため、まずは別居して平穏な環境を確保することが重要となります。

また、収入が少ない方(多くは妻側)は、別居と合わせて相手方に婚姻費用(生活費のこと)を請求することが可能です。

なお、当事務所では別居のサポートを行っています。

別居サポートについて、くわしくはこちらのページをご覧ください。

 

 

まとめ

弁護士コロナ離婚は、相手と同じ空間にいる時間が長いことから、様々な問題が生じます。

そのため、早期解決が重要となります。

また、離婚の可否の判断や証拠収集については、専門的知識やノウハウが必要となります。

さらに、別居サポートや婚姻費用の請求など、きめ細やかなサポートも必要となる場合があります。

そのため、離婚専門の弁護士に具体的な状況を伝えて、適確なアドバイスを受けるようにされてください。

当事務所では、離婚事件チームに所属する弁護士が離婚問題について親身になってご相談に応じております。

ご相談についてはこちらをご覧ください。

 

コロナと離婚問題について、こちらに関連ページがあります。

 

 

 

執筆者
弁護士 宮崎晃

弁護士法人デイライト法律事務所 代表弁護士

所属 / 福岡県弁護士会・九州北部税理士会

保有資格 / 弁護士・税理士・MBA

専門領域 / 個人分野:離婚事件 法人分野:労働問題  

実績紹介 / 離婚の相談件数年間700件超え(2019年実績)を誇るデイライト法律事務所の代表弁護士。離婚問題に関して、弁護士や市民向けのセミナー講師としても活動。KBCアサデス、RKB今日感テレビ等多数のメディアにおいて離婚問題での取材実績がある。「真の離婚問題解決法」「弁護士プロフェッショナル」等の書籍を執筆。


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