複数肉体関係をもった夫が妻と離婚した事例

執筆者
弁護士 宮崎晃

弁護士法人デイライト法律事務所 代表弁護士

所属 / 福岡県弁護士会・九州北部税理士会 

保有資格 / 弁護士・税理士・MBA

掲載日:2017年1月25日|最終更新日:2020年2月6日

ご相談者Uさん (福岡市中央区)
職業:会社員
世帯年収:750万円
婚姻期間:5年
解決方法:調停
子どもあり (4歳女の子)
慰謝料を請求された

相手:30代パート

※実際の事例を題材としておりますが、事件の特定ができないようにイニシャル及び内容を編集しております。なお、あくまで参考例であり、事案によって解決内容は異なります。

サポート
サポート
減額
利益
離婚 不成立 成立  –
養育費 月額8万円 月額6万円 月額2万円
慰謝料 2000万円 240万円 1760万円

 

状況

Uさんは、約5年前に婚姻し、その後長女が誕生しました。

その後、Uさんは複数の肉体関係を持ちました。

そして、ある日、それを知った妻は子どもを連れて実家へ帰って行きました(別居の開始)。

別居後、妻はUさんに対して、離婚の条件として、養育費月8万円(子どもが20歳になるまで)、慰謝料総額2000万円を請求。離婚してほしいと言ってきました。

妻は、Uさんに対してかなり感情的になっており、お金で償ってもらいたいという気持ちが相当強かったようです。

そこで、Uさんは今後のことについて、弁護士に相談しました。

 

※この事例は、以下争点ごとに弁護士の関わりと補足説明を掲載しています

弁護士の関わり

離婚の成立について

Uさんは、自分のしてしまったことに対する償いはしたいと考える一方、あまりに過大な金銭請求をされても支払うことができないと考えていました。

そこで、弁護士はこうした点をふまえながら、代理交渉を開始しました。

弁護士は妻に離婚を求めつつも、妻の提示する離婚条件には応じられない旨を伝えました。その上で、対案を示しました。

このとき弁護士が示した対案は、養育費月額6万円、慰謝料等400万円弱でした。

すると、しばらくして妻にも弁護士が就きました。

妻の弁護士は、条件面に納得ができない等の理由により、離婚調停を申し立て、慰謝料1000万円等の請求をしました。

その後は、離婚調停での離婚の話し合いになりました。

離婚条件の折り合いがなかなかつかなかったため、調停内で相当な回数話し合いを重ねた結果、最終的には、養育費月6万円、慰謝料(名目は解決金)240万円の支払等の離婚条件での調停離婚が成立しました。

養育費の減額について

弁護士が示した対案は、養育費については月額6万円でした。

妻の弁護士は、養育費について月額8万円の請求をしてきました。

最終的には、妻が途中で就職をしたこと等もあり、養育費月額6万円(ただし、最初の3年間は5万円となりました。)の離婚条件での調停離婚が成立しました。

慰謝料の減額について

弁護士が示した対案は、慰謝料等(慰謝料・生活保障金)について総額400万円弱でした。

妻の弁護士は、慰謝料について1000万円の請求をしてきました。

しばらくして、妻側は、慰謝料額を500万円にまで下げてきたものの、それ以上はなかなか下がらない状況がしばらく続きました。

しかし、粘り強く調停を進めていった結果、次第に譲歩の姿勢を見せ始めました。

そして、最終的には、解決金240万円(財産分与、慰謝料的要素を含む。)という離婚条件での調停離婚が成立しました。

 

補足

離婚の成立について

本件は、複数人と不貞行為を行ったこと等もあり、Tさんが妻に対して相当な金銭的償いをしなければ離婚が成立しない可能性もある事案でした。

現に、妻は当初、2000万円の慰謝料請求をしてきました。

こういったケースにおいては、相手方の要求をすべて受け入れれば、離婚自体は比較的容易に成立することになるかと思います。

とはいえ、それでは今後の生活等の観点からみると、不利益でしかありません。

そこで、弁護士は、適切な範囲での償いはしつつも、主張すべき点は主張して、請求額を下げるという方針で代理交渉、調停を進めていきました。

こうした方針が功を奏し、最終的には請求額を大幅に減らす形での離婚が成立しました。

養育費の減額について

養育費は、双方の収入を基に算定して決められることが比較的多いです。

このとき、養育費算定表という早見表が使用されます。

算定表によると、6万円程度が適正額でした。

とはいえ、本件は、Tさんがいわゆる有責配偶者であったため、どちらかというと譲歩しなければならない立場にありました。

そのため、養育費の金額は適正額よりも大幅に上がることもあり得ました。

しかし、Tさんの経済事情等の主張をすることで、養育費を6万円とすることができました。

また、最初の3年間については、相場よりも若干低い5万円とすることができました。

慰謝料の減額について

不貞慰謝料の金額はケースバイケースですが、複数人と不貞行為を行ったケースでは、慰謝料額が上がる可能性があります。

本件は、Tさんが複数人(人数不明)と不貞行為を行っていたため、慰謝料額が高額になる可能性もあるケースでした。

こうした場合には、支払うことは認めつつ、金額交渉をしていくことが功を奏することもあります。

本件でも、弁護士はTさんにとって有利になり得る事情(不貞行為の期間、婚姻期間等)の主張を重ねながら、最終的には、2000万円の慰謝料請求(調停段階では、当初1000万円の請求)を大幅に減らす解決をすることができました。

 

 

執筆者
弁護士 宮崎晃

弁護士法人デイライト法律事務所 代表弁護士

所属 / 福岡県弁護士会・九州北部税理士会

保有資格 / 弁護士・税理士・MBA

専門領域 / 個人分野:離婚事件 法人分野:労働問題  

実績紹介 / 離婚の相談件数年間700件超え(2019年実績)を誇るデイライト法律事務所の代表弁護士。離婚問題に関して、弁護士や市民向けのセミナー講師としても活動。KBCアサデス、RKB今日感テレビ等多数のメディアにおいて離婚問題での取材実績がある。「真の離婚問題解決法」「弁護士プロフェッショナル」等の書籍を執筆。





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