離婚に応じてもらえない中、協議による離婚を成立させた妻の事例

執筆者
弁護士 宮崎晃

弁護士法人デイライト法律事務所 代表弁護士

所属 / 福岡県弁護士会・九州北部税理士会 

保有資格 / 弁護士・税理士・MBA



ご相談者Sさん (堺市中区)
婚姻期間:半年
解決方法:協議
離婚を切り出した

※実際の事例を題材としておりますが、事件の特定ができないようにイニシャル及び内容を編集しております。なお、あくまで参考例であり、事案によって解決内容は異なります。

状況

Sさんは、夫と半年前に結婚しましたが、夫と性格が合わず、離婚したいと考えるようになりました。

そこで、夫に離婚を切り出しましたが、まったく聞き入れてもらえず、別居して実家に戻りました。

Sさんは、何とか夫と離婚したいと思い、弁護士に相談しました。

 

弁護士の関わり

弁護士は、Sさんからこれまでの経緯や状況を詳細にヒアリングしました。

その上で、法律上の離婚原因や見通し、今後の進め方等について、網羅的な説明を行いました。

そして、Sさんは、弁護士に夫との離婚協議の代理交渉をご依頼されました。

弁護士は、まず夫に協議離婚の申し入れという形で文書を送り、協議をスタートさせました。

夫は、当初はSさんに言っていたのと同じように、離婚に応じる姿勢を見せていませんでした。

しかし、Sさんの離婚意思が固いこと、同居を再開する予定がないこと、修復の見込みがないこと等を伝えるとともに、このままの別居状態が継続することによる今後の展開等を説明して、夫に理解していただくよう進めていきました。

その結果、最終的には夫も離婚を承諾し、Sさんにご依頼いただいてから1か月ほどで、協議離婚が成立しました。

 

補足

離婚事案では、早く相手と別れて楽になりたいと考える人が大多数です。

そのため、すぐに離婚調停を申し立てる方もいらっしゃいますが、この方法は必ずしも得策とはいえない場合があります。

調停に要する期間

その理由は、調停はケースにもよりますが、半年以上かかることが多いからです。

また、場合によっては、1年あるいはそれ以上かかるケースもあります。

いずれにしても、調停は、長期にわたることが想定されるため、できる限り早い解決を目指して、協議をもう少し実施してみることが有効な場合もあります。

 

離婚協議の進め方

離婚協議の際には、単に、「別れたい」「もう戻るつもりはない」と言うのみでは、先方に伝わらないことも少なくありません。

その場合、例えば、今回のSさんの置かれた状況ですと、以下のこと等を先方に伝えることがあります。

  1. ① 仮にこのままの別居状態が継続した場合、別居期間がどれくらい経過すると、裁判で離婚が認められる可能性があるのか
  2. ② 別居を継続している間、夫が毎月、どれくらいの生活費(婚姻費用)をSさんに支払わなければならないのか

 

①を伝える意味は、離婚を頑なに拒む夫に対して、このまま別居状態を継続しても、いずれ裁判上の離婚が成立することを説明することにあります。

②を伝える意味は、このままの別居状態が継続した場合、夫は毎月一定額の生活費(婚姻費用)を支払わなければならないため、経済的のみならず、心理的にも負担になることを認識させることにあります。

たしかに、今は、夫は意地になっているのかもしれませんが、上記の①②について冷静になって考えたときに、このままの別居状態を続けることに意味があるのかを再考させるきっかけになります。

なお、婚姻費用について、詳しくはこちらのページをご覧ください。

 

離婚弁護士によるアドバイス・交渉

上記「離婚協議の進め方」で示した方法は、ほんの1例です。

状況によって、先方に話す内容や説明する事項は異なってきますし、進め方も異なってきます。

離婚弁護士に相談されることにより、これまで気がつかなかった面が見えてくることもありますので、離婚でお悩みの方は、まずはご相談されることとお勧めします。

離婚の相談を弁護士にするメリットについて、詳しくはこちらのページをご覧ください。

 

また、離婚協議を自分で行うのは、心身ともに疲弊するものです。

そのため、本事例のSさんのように、弁護士に代理交渉を依頼されるのも1つの方法です。

 

 

 

執筆者
弁護士 宮崎晃

弁護士法人デイライト法律事務所 代表弁護士

所属 / 福岡県弁護士会・九州北部税理士会

保有資格 / 弁護士・税理士・MBA

専門領域 / 個人分野:家事事件 法人分野:労務問題  

実績紹介 / 離婚の相談件数年間700件超え(2019年実績)を誇るデイライト法律事務所の代表弁護士。離婚問題に関して、弁護士や市民向けのセミナー講師としても活動。KBCアサデス、RKB今日感テレビ等多数のメディアにおいて離婚問題での取材実績がある。「真の離婚問題解決法」「弁護士プロフェッショナル」等の書籍を執筆。





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