浮気をした会社経営者の夫から1億超の財産分与を受けた妻Yさん

執筆者
弁護士 宮崎晃

弁護士法人デイライト法律事務所 代表弁護士

所属 / 福岡県弁護士会・九州北部税理士会 

保有資格 / 弁護士・税理士・MBA



ご相談者Yさん (佐賀県鳥栖市)
婚姻期間:20年
解決方法:裁判
子どもあり (1人(女の子))
離婚を求められた

相手:会社経営者

※実際の事例を題材としておりますが、事件の特定ができないようにイニシャル及び内容を編集しております。なお、あくまで参考例であり、事案によって解決内容は異なります。

依頼前 依頼後 利益
離婚 ×不成立 ○成立
解決金 0円 約1億2000万円 約1億2000万円

 

状況

Yさんは20年前に会社経営者である夫と結婚し、女の子を出産しました。

ところが、夫は会社の社員である他の女性と浮気するようになり、子どもが10歳の頃、妻子を捨てて浮気相手の女性と同棲するようになりました。

Yさんは、夫がいつか戻ってきてくれると信じ、また、子どものために離婚するのは得策ではないと考え我慢して生活していました。

別居から10年以上が経過し、子どもが大学生となりました。

そんなある日、夫が弁護士を立ててYさんに対し、離婚調停を申立ててきました。

Yさんは、離婚調停に弁護士を立てて出席し、離婚の意思がないことを伝えて調停は不成立となりました。

そこで、夫はYさんに対して、離婚訴訟を提起してきました。

これに対してYさんは応訴していましたが、弁護士の裁判のすすめ方に不信感を抱き、当事務所に相談に来られました。

 

弁護士の関わり

弁護士は裁判の途中から、訴訟を引受けました。

そして、夫に対して、離婚と合わせて、財産分与、慰謝料、年金分割の請求も提起しました(予備的反訴)。

その時点で争点が、「離婚」だけとなっており、その他に離婚に際して争点となり得る財産分与、慰謝料等を争点にしていなかったこと、Yさんとしても弁護士のアドバイスから、離婚判決が出る可能性があることも視野に入れるようになり、できる限り本訴訟の中で解決する方向へシフトしたからです。

株そして、財産分与において、基準時が別居時ではなく離婚時(口頭弁論終結時)であること、夫が有する自分の会社の株式も対象となると主張しました。

特に、株式については、税理士として意見書を提出し、2億円の評価になることを立証しました。

その結果、裁判所からの和解案として、1億2000万円が提示され、その提示額で離婚が成立しました。

 

補足

本事案のポイント

この事案において、Yさんはもともと依頼していた弁護士のアドバイスにより、離婚だけを争い、財産分与等を請求しませんでした。

しかし、本件では別居から長期間が経過しており、裁判所が離婚を認める可能性が極めて高い状況でした。

また、本件で離婚判決が出た後、財産分与等を求めることもできますが、その場合、解決までにさらに長期間を経過してしまい、当事者に負担がかかってしまい、決して得策ではありませんでした。

そこで、予備的に財産分与等の反訴を提起しました。

そして、本件では、対象財産が株式くらいであり、その評価が最重要となりました。

上場会社ではないため、株式については評価に関する鑑定意見書を出して主張立証する必要がありました。

その結果、高額な解決金が認められました。

有価証券の調べ方について、詳しくはこちらからどうぞ。

なお、この事案では、別居から長期間が経過していました。

相手方が高額所得者の場合、離婚しないほうが得策と考えてしまう女性が多くいらっしゃいます。

その理由は、離婚するまでは、毎月比較的多額の生活費(婚姻費用)をもらうことができるからです。

しかし、多くの事案では、別居から長期間を経過しない方が有利な交渉が可能であり、女性にとっては好条件での離婚が可能です。

というのも、相手方はできる限り早期に離婚を成立させたいと考えていることから、交渉段階で、離婚条件面で譲歩をしてくることもよくあるからです。

他方で、別居から長期間を経過していれば、最終的には、裁判でも離婚が認められると考えるため、離婚条件面で譲歩をする動機付けがなくなる傾向にあります。

離婚が認められる理由について、詳しくはこちらからどうぞ。

この事案でも、もっと早くご相談に来られていれば、裁判に行かずに、かつ、Yさんとって、さらに好条件での離婚が可能と思われました。

したがって、特に不貞相手がいる事案では、早い段階で離婚問題を専門とする弁護士に相談されることをお勧めします。

当事務所のご相談の流れについて、詳しくはこちらからどうぞ。

 

財産分与の基準時について

本件で争点となった、財産分与の基準時について少し説明をします。

財産分与の基準時とは、いつの時点の財産を分与対象財産と確定すべきか、つまり、いつの時点の財産を分け合うかという問題です。

弁護士この点について、実務上は、基準が明確で客観的に判定しやすいという観点から、別居時を一応の基準とすることが比較的多いように思います。

しかし、実情に応じて、離婚時までの財産変動を考慮したり、離婚時を財産分与の基準時とするケースもあります。

財産分与の基準時については、こちらもご覧ください。

 

 


執筆者
弁護士 宮崎晃

弁護士法人デイライト法律事務所 代表弁護士

所属 / 福岡県弁護士会・九州北部税理士会

保有資格 / 弁護士・税理士・MBA

専門領域 / 個人分野:家事事件 法人分野:労務問題  

実績紹介 / 離婚の相談件数年間700件超え(2019年実績)を誇るデイライト法律事務所の代表弁護士。離婚問題に関して、弁護士や市民向けのセミナー講師としても活動。KBCアサデス、RKB今日感テレビ等多数のメディアにおいて離婚問題での取材実績がある。「真の離婚問題解決法」「弁護士プロフェッショナル」等の書籍を執筆。





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