財産分与を拒否する相手への対応【弁護士が事例で解説】

執筆者
弁護士 宮崎晃

弁護士法人デイライト法律事務所 代表弁護士

所属 / 福岡県弁護士会・九州北部税理士会 

保有資格 / 弁護士・税理士・MBA

掲載日:2016年3月3日|最終更新日:2020年5月29日

財産 相手が財産分与に応じてくれません

相手に財産の開示を求めることができますか?

離婚する場合はどのような条件が適切ですか?

当事務所の離婚事件チームにはこのようなご相談が多く寄せられています。

このような場合の対処法について、当事務所の弁護士が実際の相談事例をもとに解説しますので参考にされてください。



ご相談者Cさん (福岡市西区)
職業:無職
婚姻期間:30年以上
解決方法:調停
子どもあり (成人)
離婚を求められた

相手:会社員

※実際の事例を題材としておりますが、事件の特定ができないようにイニシャル及び内容を編集しております。なお、あくまで参考例であり、事案によって解決内容は異なります。

依頼前 依頼後 利益
離婚 ×不成立 ○成立
財産分与 0円 200万円 200万円
年金分割 なし 50% 月額約3万円

 

状況

Cさんは30年以上前に夫と結婚し、子どもたちも成人していました。

夫は、職場を退職する5年ほど前に自宅を出ていき、それから別居状態が継続していました。

Cさんが夫との関係をきちんと清算しようと離婚を考え始めていた矢先、夫から離婚調停を申し立てられ、弁護士に相談しました。

 

弁護士の関わり

Cさんも夫との離婚を考えていたことから、財産分与を請求することとしました。

当初、夫は自分の財産は1円たりとも渡さないと、分与に拒否し続けていました。

しかしながら、退職金が財産分与の対象となること、夫婦の共有財産は夫の方が多く所有していたことを主張し続け、最終的に夫から200万円以上の分与を勝ち取ることに成功しました。

また、年金分割の請求も行い、結婚期間が長かったCさんが、月額約3万円の年金アップを実現しました。

補足

財産分与は、まず第1に分与の対象となる財産がどれだけあるのかを把握する必要があります。

そのためには、双方が自分の管理している財産を開示する手続をとることになります。

こうした手続をすばやく行うことで早期解決を図ることが可能となります。

その上で、財産をどのように分けるのかということを協議します。

今回のCさんの場合、退職金が分与の対象になるかどうかが大きな争点の一つです。

退職金は支給を受けていなくても、近い将来に確実に受け取ることができるといった事情があれば、分与の対象とすることができます。

財産分与については、当事務所は強みを持っておりますので、是非弁護士にご相談ください。

財産分与に応じない夫との離婚に成功した事例について、こちらもご覧ください。

 

 

事例に学ぶ離婚と財産分与

この事例をもとに、相手が財産分与を拒否する場合、どのように対応すべきか解説します。

夫が退職金を渡さない

退職金相手が財産分与を拒否する事例で多いのは、退職金の問題です。

退職金は、他の預貯金等の財産と異なり、現在、手元にあるわけではありません。

退職金は、将来退職する際に、初めて受け取れるというものです。

そのため、財産分与の対象となることに納得がいかない方が多いのです。

このようなケースでは、弁護士が説得することで、聞き入れてくれる可能性があります。

 

 

 

財産分与の調査と評価

株式財産分与を適切に行うためには、退職金の他にも、預貯金、現金、不動産、生命保険、株式などのすべて調査する必要があります。

相手が、財産分与を拒否しているケースでは、隠し資産がある可能性があります。

特に、預貯金、現金は、流動性が高いことから、注意が必要です。

また、不動産や非上場会社の株式については、評価がポイントとなります。

これらは、時価をもって評価すべきであり、時価を知るためには、専門の業者に依頼する必要があります。

財産分与の調査方法等については、こちらのページで解説しています。

 

まとめ弁護士以上、相手が財産分与を拒否している場合の対応について、事例をもとに解説しましたがいかがだったでしょうか。

財産分与は、通常の場合でも、対象財産を調査して、かつ、適切に評価することが重要です。

相手が財産分与を拒否している事案では、この調査や評価が難航することが予想されます。

そのため、このような場合は、離婚問題の専門家に相談されることをお勧めします。

当事務所では、離婚問題に注力した弁護士のみで構成される離婚事件チームがあり、離婚に関する様々な情報やノウハウを共有しており、財産分与を強力にサポートしています。

全国対応しており、遠方の方に対しては、LINEなどを活用したオンライン相談も実施しています。

お一人で悩まずに、お気軽にご相談ください。

 

ご相談の流れはこちらをご覧ください。

 

 


執筆者
弁護士 宮崎晃

弁護士法人デイライト法律事務所 代表弁護士

所属 / 福岡県弁護士会・九州北部税理士会

保有資格 / 弁護士・税理士・MBA

専門領域 / 個人分野:家事事件 法人分野:労務問題  

実績紹介 / 離婚の相談件数年間700件超え(2019年実績)を誇るデイライト法律事務所の代表弁護士。離婚問題に関して、弁護士や市民向けのセミナー講師としても活動。KBCアサデス、RKB今日感テレビ等多数のメディアにおいて離婚問題での取材実績がある。「真の離婚問題解決法」「弁護士プロフェッショナル」等の書籍を執筆。





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